2015-05-24 少しだけ核心を突かれた 「ごくらくにいる、ふうちょう。では、ごくらくとは、どこ?」 タットルは問いかける。 「みなみのしま? みなみのうみ? このよのはて?」 客席をうずめる男たちが、いっせいに広い胸をどんどんとたたきはじめる。 「そう。どこにいたって、らくえんはそこにある」 タットルは息をためて言った。 「だれものむねのうちに、らくえんが、たからものがひっそりとある」 (いしいしんじ「プラネタリウムのふたご」P.196)自分の心の世界。次元に逃げるのが一番の安寧なのでしょうね。